北東北大学野球リーグの富士大(岩手)吉田開外野手(4年=専大北上)が、社会人の日本製鉄かずさマジック(千葉・君津市)に内定したことが12日までに決まった。「自分は長打力を武器にやってきたので、さらに追求していく。勝負強く、打点を挙げられる打者に成長したい」と意気込んだ。

3年秋まではリーグ10連覇に貢献したが、4年の今年は春秋ともに優勝を逃す悔しさも味わった。さらに先月17日のドラフト会議ではプロ志望届を提出したが指名漏れ。「悔しい思いもあるが、もう前を向けている。少しでも早くチームの一員になることが今の目標。1年目から元気を存分に出して行くことが大事です。それが出来なくてはプロの目標にも、たどり着けない。根性出して」。色紙にも力強く書き込んだ。

昨秋は指名打者でベストナインに輝き、打点王も獲得。今秋は「4番中堅」で優秀選手賞を受賞した。大学通算24本塁打(練習試合を含む)の長打力を含んだ3拍子そろった攻撃力が売り。「社会人は応援団も増えますし、1球1球の重みも違う。千葉は冬場にも練習出来て時間も有効に使わないといけないし、富士大で学んだ冬期間の基礎練習も継続したい」。関東の強豪でも向上し続ける。

日本製鉄かずさマジックは、都市対抗4強に加え、日本選手権優勝経験もある強豪だ。吉田が両親から名付けられた「開」の名は「夢を切り開いてほしい」の願いが込められている。「日本一に貢献したい」と評価を上げて、プロへの花を開かせる。

◆吉田開(よしだ・かい)1997年(平9)12月4日生まれ、福島・須賀川市出身。小5に大東ソフトボール少年団で競技を始め、大東中では須賀川シニアに所属。専大北上では甲子園不出場ながら高校通算54本塁打。50メートル6秒1。178センチ、86キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄4人。血液型O。目標とする選手は、日本製鉄かずさマジックOBの元ソフトバンク松中信彦氏。