高い志を胸にプロの世界へ飛び込む。オリックスからドラフト2位指名された駿河総合高・紅林弘太郎内野手(17)は12日、静岡市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金6000万円、年俸720万円(いずれも推定)で仮契約を結んだ。

背番号は「24」に決まり、「期待されているので、気負いすぎずに結果で応えたい。『24といえば紅林』と言われるように頑張りたい」と抱負を語った。

交渉の席では、オリックス前監督で現GM(ゼネラルマネジャー)の福良淳一氏(59)と初対面。第一印象は「ずっと笑顔で優しそうだなと思った」という。福良GMから「長打力を期待している」と言われ、本人もその気に。交渉後の会見で「自分の課題は打撃。打率3割を残し、本塁打も40本を打てるような選手になりたい」と話した。

今季、チームの内野陣では、高卒1年目の太田椋(18)や宜保翔(18)らが1軍での出場機会を得た。紅林もこれに続くべく、準備を進めている。守備練習では、本職の遊撃よりも三塁をこなす時間が多いという。「1軍で出るために、どこでもやるつもり。1年目から勝負する気で臨みます」と力を込めた。

ユニホームに袖を通し「これからオリックスの一員になるんだな」とひと言。来月14日に大阪市内で行われる新入団選手発表会に参加し、年明け後に新人合同自主トレ、キャンプインとなる。紅林は「ケガをせず、しっかりアピールしたいと思います」。その上で「将来はオリックスの看板選手になって、侍ジャパンに選ばれたい」と大志を抱いた。【河合萌彦】

○…両親も息子の門出に立ち会った。父将弘さん(44)と母千夏さん(44)は、会見場後方で様子を眺めていた。将弘さんは「厳しい世界に入るんだと実感した。1年でも長くいてくれれば」と心配そうな様子を見せたが「大阪へ応援しに行く楽しみができた」と声を弾ませた。これから羽ばたいていく紅林に対して「目標を高く持ってほしい。コミュニケーションを多くとり、かわいがられる選手になってほしい」と望んだ。