国内プロ野球独立リーグ「BCリーグ」のドラフト会議が15日、全12球団が参加してのネット会議(非公開)で行われ、中大法学部3年の異色右腕・杉浦健二郎投手(21)が来季新加盟する神奈川フューチャードリームス(BC・神奈川)から新球団優先枠1巡目で指名された。12球団全体で1番目の指名となった。

杉浦は高校、大学で野球部に所属していないものの、今月上旬に行われた同リーグのトライアウトで最速150キロをマークし、NPB出身の各球団関係者からも熱視線を浴びた。BC・神奈川も山下大輔GM(67)鈴木尚典監督(47)ら幹部が視察し、トライアウト終了後の会議でも杉浦の名前が挙がっていた。

講義後に東京・八王子市の中大キャンパス内で指名連絡を受けた杉浦は「全体での1位という高い評価をいただき、とてもうれしいです。球団には『ぜひお願いします』とお伝えしました」と喜び、すんなり入団の運びとなりそうだ。

高校(神奈川・麻溝台)時代はバドミントン部に所属し、県大会出場。大学で中大法学部政治学科で学びながら、自身が地元・相模原で立ち上げた草野球チーム「相模台レイダース」でプレーしている。182センチ、74キロとやや細身ながら、球速が出にくいとされる軟式球でも140キロ台中盤をマーク。軟式野球SWBCの日本代表チームにも選ばれている。

同リーグ所属選手は、入団1年目からNPBにドラフト指名されることが可能。今季は埼玉武蔵ヒートベアーズ(BC・武蔵)の松岡洸希投手(19=桶川西)が、在籍1年で西武からドラフト3位指名されるほどの飛躍を遂げた。

杉浦も入団が正式決定すれば今後、本格的な技術指導を受けることになり、飛躍の可能性を十分に秘めている。BCリーグからのトップ指名を受けて「150キロをベースに、万能型の投手になりたい。150キロを出したのがトライアウトだけ、みたいにならないように頑張ります」とあらためて意気込みを話した。