来季3年目を迎えるDeNA桜井周斗投手(20)が、春季キャンプで先発に挑戦する。

アレックス・ラミレス監督(45)が17日、横須賀の2軍施設で「沖縄ではキャンプからオープン戦にかけて桜井を先発で使ってみようと思う。シンカー、スライダーのキレがあるし、打撃もいいので先発の方が彼のすべてを生かせる」と説明。桜井自身も「先発として見られているのであれば勝ちはほしいですし、何よりチームの勝利に貢献したいので長く投げられるようにしたい」とプロ1勝へ向けて意気込んだ。

桜井は現在行われている秋季キャンプでもフィジカル面でチームトップの数値をたたき出し、指揮官の高い評価を得ている。

17日はワットバイク(英国自転車連盟などが共同開発した自転車型トレーニングマシン)の6秒テスト(6秒間全力でバイクをこぎ、数値を計測)に臨み、砂田と並んで1600W(=ワット、仕事率。ワットバイクにおける出力の単位)を超える最大パワーを発揮した。

「大阪体育大学DASHプロジェクト」の公式サイトによると、最大パワー1600Wを出す新人の男子競輪選手の年間平均獲得賞金が約1300万円、1480Wで約800万円というデータもあるという。桜井はそれに匹敵する下半身の強さを持っており、先発投手としてスタミナ面でも有効に働くのは間違いない。

フェニックスリーグでは、これまでほとんど投げてこなかった球速110キロ程度のカーブも試投。手応えをつかんだ。「カーブは打者の目線を外せるし、他の球種とのコンビネーションにもつながる」。体力、技術ともさらにレベルアップして20年シーズンに臨む。