4番争い、受けて立つ。29日、鳴尾浜を訪れた阪神大山悠輔内野手(24)は、来季から阪神に加入する新4番候補のボアとの真っ向勝負を見据えた。

「そこ(競争)で勝っていかないといけないですし、勝つだけだと思う。それにむけてしっかりやるだけ」。やるべきことは分かっている。大山の言葉はシンプルだった。101代4番の座は、そう簡単には渡せない。

相手はメジャー92本塁打の超大砲。矢野監督は早くもボアの「4番・一塁」の構想を思い描く。今季のチームは得点力に欠け、リーグワーストとなる538得点にとどまった。新助っ人が持つ長打力、得点力は阪神が求めてやまないもの。ボアは15年から4年連続で2ケタ本塁打を記録。MLBの舞台で積み重ねてきた数字が、指揮官が求める得点力を象徴する。

大山はプロ入り3年目の今季、初めて全143試合に出場し、開幕4番を務めた。106試合目の9月10日広島戦で6番に降格したが、今季は初めて規定打席に到達しシーズン打率2割5分8厘。139安打14本塁打76打点の成績はいずれもキャリアハイ。得点圏打率は3割1分8厘で、勝負強さも得点力も右肩上がりで成長中。「まだまだです。1からだと思うので」。居場所の確保へ、腹をくくて勝負する。