「第2のタイシ」に!日本ハムは5日、前巨人のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(28)と契約合意したと発表した。

1年契約で年俸8000万円プラス出来高払い。長距離砲&堅守の三塁手でチームのウイークポイントを埋める補強に成功した。来日1年目の今季は巨人で打力を発揮しきれなかったが、同様に「巨人→日本ハム」ルートでポテンシャルを開花させた大田泰示外野手(29)のように、北の大地で本領発揮に期待だ。

   ◇   ◇   ◇

日本一奪回へ、リベンジを期す助っ人が加わることになった。日本ハムが、今季は巨人でプレーし、メジャー通算24発のビヤヌエバを獲得した。球団を通じて「来季も日本で野球を続けられる機会を得たことに感謝いたします。ファイターズは、日本のスター選手を数多く輩出している素晴らしい球団。その一員となれるのは、大変光栄です」とコメント。今季年俸から1億4000万円減の8000万円で合意。大幅減俸をのんで、8本塁打に終わった悔しさを晴らす舞台として北海道を選んだ。

栗山監督も大きな期待を寄せた。「今のファイターズが持つ課題にピンポイントで効力を発揮する」とウイークポイントを一気に埋める存在になる。今季は三塁手が固定できず、ポジション別で計25失策はリーグワースト。また、チーム本塁打数も昨季から54本減で、リーグ唯一の2桁となる93本塁打と長打力不足に泣いた。

ビヤヌエバは三塁手が本職。今季も巨人では華麗な守備を披露するなど、堅守には定評があり、日本ハムでも三塁を任される予定だ。長打力もポテンシャルは十分で、日本野球に触れた1年間を糧に覚醒する可能性も秘める。今季は2軍調整の時期もあったが、腐ることもなく、真面目に練習に取り組んでいたという。状況に流されず、野球に対して真摯(しんし)に向き合う姿も、日本での開花を期待できるポイントだ。

巨人→日本ハムのルートで才能を開花させた大砲といえば、今オフに1億円プレーヤーの仲間入りをした大田がいる。環境を変えてチャンスを得た大田のように、ビヤヌエバも同じ路線で飛躍を目指す。「北海道での生活が今から本当に楽しみです。ファイターズの日本一奪還に貢献できるよう、精いっぱい努力していきます」。チーム再建の鍵を握る助っ人となりそうだ。【木下大輔】(金額は推定)

◆クリスチャン・ビヤヌエバ 1991年6月19日、メキシコ生まれ。メキシコ・ハリスコ州第25共学校出身。08年にアマチュア・フリーエージェントとしてレンジャーズと契約。カブスを経て、パドレスに移籍後の17年9月18日にメジャーデビュー。18年には110試合に出場し、20本塁打と活躍した。巨人でプレーした今年は、11月にメキシコ代表の4番としてプレミア12にも出場した。180センチ、95キロ。右投げ右打ち。