中日の阿部寿樹内野手(30)が23日、同郷のロッテドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)と、岩手のために共栄を願った。

「163キロでしょ。絶対打てないから打席には立ちたくないですね」。ナゴヤ球場で自主トレを行った阿部は新怪物との対決は出来れば避けたいとしながらも「お互い結果を残して地元を盛り上げることができたらいいですね」と話した。

佐々木はメジャーに挑戦した菊池雄星、大谷翔平に続く岩手が生んだ新怪物候補。一関一高出身の阿部は、同郷の先輩として故郷の活性化役をともに担えればと切に願った。

そのために阿部はバットを振り続ける。今季は4年目にして129試合に出場。打率・291で二塁の定位置を獲得した。来季もレギュラー確保が当面の目標だけに、この日も高速&実戦配球のマシン打撃に打撃投手のスローボールをフルスイングするなどしっかり汗をかいた。

「ボールを引きつけて打ちたいという意識があるので、今はとにかく速いスイングで大きく振ることをテーマにしています」。新怪物・佐々木と故郷を盛り上げるために。レギュラー死守でチームを浮上させるために。阿部はクリスマスも年末年始も休むことなく、バットを振り続ける。【安藤宏樹】