巨人から戦力外通告を受けた森福允彦投手(33)が、今季限りで現役を引退することが24日、分かった。

12球団合同トライアウトを受け、現役続行への道を模索。台湾球界からオファーは届いたが、NPBからはなく、意思を固めた。「続けることだけを考えてやってきましたが、現実を受け止めて、次の道に進もうと思います」と話した。

球界屈指のリリーフ左腕に飛躍した転機は、ソフトバンク時代の08年秋季キャンプだった。サイドスローに転向し、森福流のトルネード投法に変更。抜群の制球力と投球術で地位を築き、13年のWBCにも出場した。11年の日本シリーズ第4戦では2-1の6回無死満塁から登板。無失点でピンチを脱し「森福の11球」として語り草になった。12年の西武とのCSファーストステージ初戦でも2点リードの9回無死満塁を9球で切り抜け「満塁阻止男」として存在感を発揮した。

プロ入りからファンサービスを重視し、1時間を超えるサイン会も頻繁に行った。「いろんな方に支えられ、応援してもらった13年間。やっぱり、両親に感謝の思いを伝えたいですね」。今後は未定だが、周囲への感謝とともに次のステージに進む。