DeNA春季キャンプに、大リーグで通算11度ゴールドグラブ賞を獲得した名遊撃手、オマー・ビスケル氏(52)が「臨時コーチ」として参加することが27日までに分かった。2月4日から13日まで、主に内野手を指導する予定という。

ビスケル氏はインディアンスなどで活躍し、45歳まで現役でプレー。遊撃で歴代最多の2709試合に出場し、第4回WBCではベネズエラ代表監督を務めた。同じベネズエラ出身のラミレス監督とはイ軍時代の同僚。ラミレス監督の声掛けで実現にこぎつけた。

同氏は00年の日米野球で来日して以来、日本選手の練習方法や技術に興味を持っていた。今回の来日で自身の経験を伝えるとともに、日本野球を学びたい意欲も示しているという。ドラフト1位の森敬斗(18=桐蔭学園)が遊撃手であることも把握しており、本職の内野指導に携わる意向だ。

超大物のキャンプ参加を、球団関係者は「メジャーの中でもレジェンドのプレーヤー。誰でもどこのチームでも呼べる人ではない」と歓迎。「内野のフィールディングの部分で、今年入ってきた内野手2人にも勉強してもらいたい。レベルアップにつなげていければ一番いい」と期待した。

また同キャンプにはコーチ研修として、米ダイヤモンドバックスから傘下マイナー投手コーチのバリー・エンライト氏(33)、フィールドコーディネーターのブレイク・ラリー氏(36)を受け入れると発表した。

◆オマー・ビスケル 1967年4月24日、ベネズエラ生まれ。ゴールドグラブ賞11度と歴代屈指の名遊撃手。89年マリナーズでデビューし、6年目の94年からインディアンスで11年間プレー。球宴3度選出。打撃では小技もできる2番として活躍し、リーグ最多犠打を4度記録。18年から殿堂入りの資格を取得し、今年は52・6%の得票だった。通算打率2割7分2厘、2877安打、80本塁打、951打点、404盗塁。175センチ、81キロ。右投げ両打ち。