オリックスT-岡田外野手(32)がミット破壊の強打を見せた。3回2死満塁。カウント2-0から内角低めの146キロ直球を強振。低い弾道が一塁手中島を襲う。地面すれすれの打球を好捕したように見えたが、打球はライトに抜けた。

「2ボールで、カウントが有利だったので打球を上げたかったんですけど、結果的に点が入ってよかったです」。走者2人が生還して逆転に成功。この直後に「事件」が判明した。

プレーを中断して、中島が慌てて三塁側ベンチに戻った。強烈な打球に一塁ミットの網の部分が破れたため、もう1つ用意していたファーストミットと交換した。マンガのような破壊的な打球。「これまで野球をやっていて、記憶にないですね」とT-岡田は苦笑いだった。

4日の朝には体に不調を覚え、病院に向かった。「胃腸炎」と診断され、6日の巨人戦に代打で復帰したばかりだった。「もう大丈夫です。もっと(打撃の)精度を上げていきたい」。これでオープン戦は13打数5安打1本塁打、打率3割8分5厘と好調をキープ。開幕スタメンへ猛アピールしている。10年の本塁打王もここ2年は成績が低迷していた。オフには若手選手とともに、プエルトリコのウインターリーグに参加した。この日見せたパワフルな打球は、完全復活を予感させる。【真柴健】