プロ野球が異常事態による日程再編に“超法規的措置”で臨む。12日、都内で代表者会議を行い、本来の3月20日開幕が延期となり、新日程を協議。4月10日を最短での開幕目標としたが、感染拡大が続いており、正式決定できなかった。同日以降の金曜起点を基本線とする17、24日や火曜起点の14日などの可能性を含めた複数の開幕日も想定。政府の専門家会議による19日のイベント自粛継続の判断や、23日の第4回新型コロナウイルス対策連絡会議、さらに代表者会議で開幕を選定する。最終的には開幕10日前までに決断する。

4月10日開幕なら現行のCSを実施できる。11月7~15日の日本シリーズを同月末まで遅らせて対応する。11月21日に第1戦を組むことが有力。50年の11月22日に次ぐ、史上2番目に遅い開催になるが背に腹は代えられない。本拠地が別のイベントで使用される場合は別の球場も利用する。五輪後の空き日(8月10日~13日)の一部も使う可能性がある。五輪に出場する選手は即シーズン再開を強いられる。斉藤コミッショナーは「(開幕が4月)10日なら少し余裕がある。ダブルヘッダーが入るかも知れないが」と22年ぶりの1日2試合の選択肢も示した。

だが出席者の間では4月10日の開幕も難しい空気感が流れていたという。現在のシミュレーションで最も遅い開幕は4月24日。斉藤コミッショナーは「24日開幕の場合はCSの日程を少しいじらないといけないかも」と短縮の可能性を示唆。3試合制のファーストステージを1試合に、最大6試合のファイナルステージを同4試合にと短縮案が挙がりそうだ。

当面は、3月20日から予定していた公式戦は練習試合として行われる。当該球団同士の話し合いで3連戦が2連戦に、開催地や開始時間の変更も検討されている。143試合、球宴、CS、日本シリーズの実施は維持されるが、4月中の開幕が前提条件になる。