プロ野球の12球団代表者会議が11日、オンラインで行われた。6月半ばから下旬の開幕を目指す方針が示されたが、7月に予定されていたオールスターとフレッシュオールスターの中止が決まった。球宴が中止になるのは1951年に始まって以降初めて。

会議後のオンライン会見に臨んだ斉藤惇コミッショナーは「オールスター、フレッシュオールスターを中止すると決定した。70年の歴史があるが、こういうことになって待ちわびていた関係者、ファンの皆さまに申し訳なく思います」と球宴の中止を発表。理由については「試合数が変則的になってきて、時間から考えても、オールスターの選手をどうやって選ぶかと難しい問題がある。まずは選手を選択できるかという問題があった」と説明した。

今後は6月中の開幕に向けて、慎重に準備を続けていく。斉藤コミッショナーは「ここから2週間、今月末までの感染の状況を見極め、開幕への準備を着々と。来月の下旬から半ばのどこかで開幕を目指そうと12球団一致している」。すでに開幕した台湾、韓国からもガイドラインを取り寄せ「両国から取り寄せたガイドラインをベースにしながら、我々ならではのガイドラインの案をすでに作り上げております。もう少しブラッシュアップし、ルールを作りながらガイドラインを元に開幕へ向かっていきたい」と、“日本版”の策定も進めている。

また、125試合の実施を目指していた試合数については「ある程度、試合数は減ると思っている。何試合絶対にやりたいとか、何試合は最低やりたいという論議は起きていません」とした。この日はCSの扱いについては議論されなかったという。

<新型コロナウイルスを巡る経過>

◆2月21日 日本野球機構(NPB)と12球団が感染防止のため共通の対策実施を確認。

◆26日 臨時の12球団代表者会議でオープン戦の残り全72試合を無観客で実施すると決定。

◆3月3日 Jリーグと連携し「新型コロナウイルス対策連絡会議」を設置、第1回会合を開いた。

◆9日 臨時の12球団代表者会議を行い、開幕延期を決定。

◆12日 開幕を4月10日以降とすると発表。

◆23日 4月24日の開幕を目指すことを決定。

◆4月3日 24日の開幕を再々延期すると決定。

◆17日 5月中の開幕を断念し、交流戦の中止を決定。

◆23日 開幕から当面の間は無観客試合とする方針を固める。

◆5月11日 6月後半に開幕を目指すことで一致。オールスターゲーム中止を決定。