阪神が今季初の4連敗を喫し、オリックスと並んで両リーグ最速で10敗に到達した。中日を相手に開幕カードの巨人3連戦以来、今季2度目の3タテを食らった。これでセ・リーグの借金を1球団で背負うこととなった。

両リーグ最速10敗は同率4位に終わった94年以来、26年ぶり。首位巨人とのゲーム差は6・5まで広がった。リーグ優勝した過去5シーズンのうち、首位との最大ゲーム差は64年の6・5。開幕12試合終了時点で早くもデッドラインに足が乗った。

先発のオネルキ・ガルシア投手(30)が初回、4番ビシエドに先制3ランを献上。2回以降は追加点を許さず踏ん張ったが、いきなりの3失点が打線に重くのしかかった。

打線は3点を追う3回、中日ドラフト3位右腕の岡野から上本博紀内野手(33)の適時二塁打などで2得点。だが4回以降はゼロ行進が続いた。

1点ビハインドの8回裏にはセットアッパーのロベルト・スアレス投手(29)が代打井領に適時打を浴び、最後は2点を追う9回表無死一、二塁のチャンスを生かせずゲームセット。

5回2失点の中日ドラフト3位岡野にプロ初勝利を献上し、矢野燿大監督(51)は「1番苦しいのは、打線が点を取れないこと。(それが)現状、一番打開していかないといけないところかな」と言葉に悔しさをにじませた。

前日1日中日戦は2度の適時失策も響いて敗れ、2リーグ分立後では最下位に沈んだ96年以来2度目となる開幕4カード連続負け越しが決まっていた。

この日は前日の先発メンバーから打率1割台の主将の糸原健斗内野手(27)、ジェリー・サンズ外野手(32)、木浪聖也内野手(26)を外し、上本、高山俊外野手(27)、北條史也内野手(25)をスタメン起用。好調の梅野隆太郎捕手(29)を今季初めて6番で起用して勝負に出たが、2得点どまりだった。

個々の状態を上げていくしかないかと問われ、指揮官は「それしかないと思う」と返答。「打順を変えようにも、なかなか難しいなと思うし。今日みたいな、起爆剤になってもらえたらなというところで起用した選手たちが頑張ってくれるというのがあれば、まあ。1本でも持ち味出してくれたら。俊(高山)とジョー(北條)にもそういうところを期待して、あれやった(使った)けど。その起爆剤も現状ないんでね」と静かに振り返った。

これで2勝10敗で矢野監督就任後ワーストとなる借金8。猛虎が泥沼から抜け出せない。