ソフトバンクのデニス・サファテ投手(39)が、18年に手術した右股関節について再手術を受ける可能性が高くなった。再診療、治療のため米国に一時帰国している右腕は、8日までに自身のSNSで再手術の可能性を明かし、現役引退も示唆。球団は今後について、米国での診察後に再度話し合いの場を設ける予定で、検査や手術の結果次第では現役引退の選択肢も考えられる状況になった。

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サファテのSNSにショッキングな文面がつづられた。「手術が必要なことがわかった。ショックを受けましたが、私は20年間野球を続けてきて、もうすぐ40歳になる。神様は私により良い計画を用意してくれてるのかもしれない」「最後の試合をすでにプレーした。いつの日か家族を連れて日本にいきたい。そのときは観光客として」。現在は18年に手術した右股関節の再診察、治療のため米国に帰国中。再手術の可能性が高まったこととともに、現役引退の可能性もほのめかせた。

一連の発言を受けて、三笠杉彦取締役GM(46)はサファテと連絡を取り、直接意思確認をした。楽天戦の前に、楽天生命パーク宮城で取材対応し「引退だ、と言ったつもりはなくて、そうなるかもしれないという趣旨と聞いている。日本を旅立つ前に状況や感謝を伝えたかったということ」と説明。「現時点では何も決まっていない」とした。今後については再度話し合いの場を設ける予定で、検査や手術の結果次第では、現役引退の選択肢も考えられる。

サファテは広島、西武を経て14年のソフトバンク加入後は絶対的守護神として君臨してきた。17年には日本新となる54セーブを挙げチームを日本一に導いたが、翌18年は右股関節手術の影響で6試合のみ登板。19年以降は1軍登板がない。18年には契約を延長し、21年までの3年契約を結びなおしている。今季は6年ぶりに春季キャンプに初日から参加し、オープン戦にも登板した。

その後は新型コロナウイルスの影響で、チームが自主練習となっていた期間中に家庭の事情で米国に戻り、6月19日に再来日。2軍に合流していたが、右股関節の状態が再び悪化した。今後は不透明だが、工藤監督は「最後まであきらめないでやってほしい。苦しみを乗り越えてもらえたら」と復活を期待していた。最強クローザーの選択が注目される。【山本大地】