広島大瀬良大地投手(29)が万全の体調で15日の阪神戦(京セラドーム大阪)に先発する。マツダスタジアムで行われた投手練習に参加。疲労回復のため、調整法を変更。これまで登板3日前だったブルペン投球を3年ぶりに2日前に戻した。14日同戦に先発予定の森下暢仁投手(22)の投球も参考に、阪神戦2連勝&自身5勝目を目指す。

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大瀬良が猛暑を乗り越えるため、調整法の変更を決断していた。マツダスタジアムで背番号14のユニホームに袖を通し、キャッチボールを行うと、そのままブルペンに向かった。「夏なのでちょっと減らしました」と37球を投げた。これまで登板3日前にブルペンで本格的な投球練習を続けてきたが、今回から2日前に変えた。10勝2敗と高い勝率でリーグ連覇に貢献した17年の調整法だ。

「いろんな兼ね合いがあって、2日前にしてみようと。試しの部分はありますけど、疲労を考えながらやりました」

7月24日DeNA戦(横浜)では2回2失点で緊急降板。翌25日にコンディション不良で出場選手登録抹消となった。約2週間ぶりに先発した8日阪神戦(マツダスタジアム)では7回1失点で4勝目。119球の熱投だった。「体の状態をみて、疲れを取ることを優先しました」。中6日の登板が続く場合、3日前のブルペン入りは登板4日後ということもあり、疲労が抜けきれていないと判断した。「疲労をしっかり取ってから、頭の中で描いていたフォームでしっかり投げられるように」と説明した。

先週と同様、森下の登板翌日の先発だ。ドラフト1位ルーキーの試合を治療室のモニターでチェックし、参考にしているという。「彼の方が球の速さ、強さがある。ちょっとタイプが違うけど、こういう攻め方をしているとか、打たれ方をしているというのは頭に入れてます」。情報を取り入れつつ、「打者がかかと体重になっている」など気づいた点はノートに記し、試合前にあらためてノートを見返している。

先発予定の15日は2週連続で阪神のエース格・西勇との投げ合いとなる見込み。「素晴らしい投手と対戦するケースが多くなると思う。だからこそ、そこで勝つ投球をして、流れを持ってきて、チームに勢いをつけたい。今の役割、使命だと思う」。鯉の大黒柱がチームを上昇気流に乗せる。【古財稜明】