ロッテ沢村拓一投手が新しい仲間の快投に魂を震わせた。

8回無死、先発中村稔が打者24人目で初安打を許して降板。2点のリードを守り抜くべく、2番手としてマウンドへ向かった。「(中村)トシヤがすごい投球をしていたので、勝ちをつけたい。その気持ちだけでした」。

豪快に腕を振る。代打西野に全6球150キロ超で空振り三振。相手に傾きかけた流れをぶった切った。5球目の155キロは、今季チーム最速タイ。「マウンドではただ、思い切り投げるだけです」と頼もしい。8日、巨人からの移籍後初登板ではユニホームが間に合わず、106番を背負って3者三振。この日は「57」でのデビュー戦だった。

チームは2点差以内の白星が勝ち星の6割以上を占め、2位につける。沢村も2戦連続で僅差で登板し、願い通りに中村稔の2勝目を援護した。「こういう試合を勝てたのは大きい」と喜びをかみしめた。【金子真仁】