日本ハム吉田輝星投手(19)が、今季初登板で1軍戦力としての合格ラインをクリアした。11日楽天戦(楽天生命パーク)で先発し、プロ入り後、最長の5回0/3を投げて4安打3失点(自責2)。一夜明けた12日、1度、出場選手登録を外れたが、木田優夫投手コーチ(52)は「1軍の中で打者に向かっていける状態」と評価し、早い段階で1軍再登板の可能性があることを示唆した。

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確かな成長を見せた背番号18が、上位浮上の活力になりそうだ。11日に今季初先発した吉田輝の投げっぷりが、首脳陣の心を動かした。一夜明けて、楽天生命パークで吉田輝の投球を振り返った木田投手コーチは「ボールの強さとか、いろんなことが成長している。1軍の中で打者に向かっていける状態だというのは見せてくれた」と、1軍戦力として合格点を与えた。

吉田輝はこの日、出場選手登録を外れて、13日から2軍練習に合流予定。ただ、今季中の1軍再登板は濃厚で、同コーチは「優勝するためにも吉田がちゃんと投げてくれるんじゃないかな。まだまだ、こんなもんじゃないと思うので」と、優勝やクライマックスシリーズ進出(今季は2位以上)の可能性が残る、早い段階での起用もにおわせた。

今季初先発では2-3の6回無死一、二塁となったところで降板したが、味方が9回に追いついて黒星は消えた。試合後の吉田輝は「もっと真っすぐが低めに集められたら、フォークでも空振りが取れたりすると思う。もう少しコントロールを磨いていきたい」と、課題克服に取り組む強い思いを口にした。

「自分の体をどうやってコントロールしていくか。その辺がうまくなってきた」と評価した木田投手コーチは「ブルペンではもっと良い球を投げていた。それを、試合の初球から投げられるようにというのが次の課題。でも、その辺は心配はしていない」。進化を続ける19歳のフレッシュな魅力は、4位に低迷するチームの光となるはずだ。【中島宙恵】