西武が外れ1位で指名すると、桐蔭横浜大で会見席に控えていた渡部健人三塁手(4年=日本ウェルネス)は紅潮させた顔が一気にはじけ、隣席した斎藤博久監督とガッチリ握手した。会見場には同大野球部15人が見学しており、その瞬間「エグイ」「ウォー」と大歓声に包まれた。

渡部は「指名されないかもしれないと思っていたので、びっくりしました。何も思っていなかったので、うれしかったです。監督と握手したのは、1位指名なんてわかっていなかったので、びっくりして握手したということです」と、初々しく話した。西武については「山川選手、中村選手のように、体の大きな選手として長打打てるようにしっかりやりたいです」。また対戦したい投手としては「日本一の投手、巨人の菅野投手です」と、気後れせずに答えていた。

斎藤監督への言葉を聞かれると「今は特にないです」と、まさかの返答に会場は大爆笑に包まれた。周囲の雰囲気を察して「ここまで育ってくれてありがとうという気持ちです」と、気が動転しているのか「ありがとうございました」を「ありがとう」と言い間違えるなど、終始笑いに包まれていた。