中日の契約交渉が開始から2日目で3人の保留者を出し、大荒れ模様だ。

27日にナゴヤ球場で行われ、大野雄に次ぐ8勝を挙げた福谷が今季の年俸1800万円から増額提示されたが、サインせずに会見場に現れた。「保留するのはすぐ決まった。金額よりは、他のチームの契約更改結果を含めて考えたいと話をした」。コロナ禍でのシーズンを終えた他球団の更改状況を確認してから、再交渉することを明かした。さらに(1)先発投手をサポートした選手への評価(2)チーム方針に従ったことへの評価(3)若手のモチベーション増、の3点を査定制度改革として提案したという。

今季3人目の保留者になったのは福だ。年俸2500万円から福谷と同様に増額提示された。しかし、30ホールドポイントで初の最優秀中継ぎ投手賞に輝いた左腕もコロナ禍での査定に疑問符をつけた。「査定にコロナの影響があるのか知りたかった。コロナがなければこのような金額だったと提示もしていただいた」。120試合時と143試合時での提示額も確認したが、首を縦に振ることはなかった。前日26日には木下拓が保留している。

加藤宏幸球団代表は、「観客動員の影響は査定に入れていない。コロナの影響があったのは情状査定をなくしただけ。他球団の状況を見て査定額を変えることはない」とキッパリ。29日には、福とともに最優秀中継ぎ賞を受賞した祖父江が控える。【伊東大介】