今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得したヤクルト小川泰弘投手(30)が2日、都内で球団側と交渉を行ったが、結論は出なかった。権利を行使するための申請期間の最終日となる4日まで、熟考を続けることになった。

球団幹部と小川本人、代理人を交え、約40分間の話し合いが行われた。交渉を終えた球団幹部は「残留してほしいという気持ちを伝えたという段階。残念ながら返事はまだもらえなかったけれど、本人も相当悩んでるみたい」と明かした。

今季は開幕から先発ローテーションを守り、チームトップの10勝を挙げたエース小川に対し、球団は4年総額7・5億円規模の大型契約を提示しているとみられ、宣言残留も認めている。以前から、小川は「他球団の評価を聞いてみたい」と口にしており、FA宣言を視野に熟考を続けている。一方、この日の交渉では、去就を決める上での条件は「金額ではないです」とも明かしたという。球団幹部は「野球人生の中でけじめの年というのをすごく考えて悩んでいる」と本人の苦悩を明かした。

期限はもう間もなく、4日に迫っている。ヤクルトでは、今季FA権を獲得した山田哲、石山の残留がすでに決定している。球団幹部は「(4日に)残留しますと言うか、FA宣言しますと判断するということなので、あと2日間なので、じっくりと考えてもらいたいと思っている」と話した。