ドラフト6位のルーキー日本ハム今川優馬外野手(24)が、1軍に緊急参戦だ! 15日、栗山英樹監督(59)が視察したイースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)に「3番中堅」で先発出場し、1回に先制の中前適時打を放つなど活躍。4回の守備から退き、荷物をまとめて東京都内に滞在する1軍に合流した。16日に出場選手登録される予定。フルスイングと笑顔で、低迷するチームを救う。

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首脳陣絶賛のガッツで、初の1軍昇格を射止めた。日本ハムの道産子ルーキー今川が、16日楽天戦(東京ドーム)から緊急参戦だ。小5から日本ハムのファンクラブ会員という、生粋の“ハム党”。社会人のJFE東日本時代に躍動した舞台で、1軍デビューのチャンスを得ることになった。この日、2軍戦を視察した栗山監督は「東京ドームの申し子」とニヤリ。最下位に低迷するチームの起爆剤となりそうだ。

豪快なフルスイングが売りの、右の長距離砲。ここまで2軍戦では打率3割3分3厘、3本塁打、10打点と、チームでは万波に次ぐ打撃成績を記録する。この日の2軍戦でも1回無死一、三塁の好機で、いきなり中前適時打。“御前試合”で勝負強さを見せ、指揮官も「変化球をしっかり待ってバットを振れる。初球から思い切って振れる」と、大喜びだ。

外野の守備位置からは、持ち前の大声で投手を鼓舞する。攻撃では凡退しても、すぐに次の打席のチームメートに声援を送ることを惜しまなかった。「自分のことだけじゃなくて、仲間のために必死になれる。そういうマインドを持った選手。一番必要」と栗山監督。ずっと見守ってきた原田2軍監督も「元気と打撃とハッスル。これが、彼の一番のセールスポイントなので。1軍の雰囲気をガラッと変えてくれるでしょう」と太鼓判だ。

社会人時代、最後の試合の舞台も東京ドームだった。2連覇を目指した都市対抗の1回戦で敗退。攻守で精彩を欠いた今川は、敗戦の責任を背負い込み「この悔しさを絶対に忘れないで、次はチームを勝たせられる選手になりたい」と誓った。あの日から、約5カ月-。華々しい1軍デビューで、リベンジを果たす舞台は整った。【中島宙恵】

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