キリッとした表情を、緩ませる瞬間がある。

オリックス能見篤史投手兼任コーチ(41)は、クール過ぎない。マウンドでは顔色を変えないが、ベンチやブルペンではよく笑う。

「僕も、いっぱい失敗してきた。打たれる打たれないは、タイミングがある。。自分のボールで勝負すれば、失敗しても次につながる。どんどん経験していってほしい」

個々の選手を見て、場面に応じて声かけの内容を変える。山岡は「そのままで大丈夫」と励まし、山崎福が今季初白星を挙げた際には「サチヤなら、あれぐらいできる」と自信を持たせる。成長途上の漆原には「誰も最初から成功なんていない。これからが大事」。富山には「もっとふざけろ」と言う。自身の経験を押しつけることは、しない。

これが、右手でペンを持ち、ブルペンで電話を受けるコーチ能見の顔だ。【オリックス担当=真柴健】

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