甲子園が青に染まる。阪神は5月31日、6月18日の巨人戦(甲子園)を新型コロナウイルスの医療従事者支援のため、「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催すると発表した。試合前練習で医療従事者に感謝を示す青色のTシャツを着用。試合中は青色基調のキャップで臨み、各塁のベースも青色にデザインされる。青色のタオルも販売されるなど、聖地が異例のブルーで彩られる。昨年5月や今年4月末にも、同様の趣旨で球場外の照明を青にしたことはあったが、球場の中が青に染まるのは初めてだ。

「医療従事者ナイター」を企画立案した坂本誠志郎捕手(27)は「日常を守っていただいている医療従事者の方を、今度は僕たちの手で守っていかなければならない。何か力になれたらと選手たちで話し合った」と説明。「今は(ファンの)みなさんの取り組みも戦力になる」と呼びかけ、「日常の楽しみを僕たちから提供できるように、責任感を持ってプレーしていきたい」と力を込めた。

コロナは依然猛威を振るい、医療従事者は連日厳しい対応を迫られている。兵庫県の緊急事態宣言は20日まで延長された。1日オリックス戦から20日巨人戦までの甲子園9試合は、発売済みの年間予約席購入者しか入場できない。観客はまばらで、大声での声援も禁止され、まだまだ日常の風景は戻らない。野球の力で、暗いムードの世の中を少しでも明るくしたい。選手会長の近本は「僕たちの仕事はチームが勝って、優勝すること」と言った。当日はリーグ戦の再開日で、首位攻防の可能性もある。「青虎」が感謝を胸に、伝統の一戦に挑む。【中野椋】

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