中日の前2軍投手コーチで行方が分からなくなっていた門倉健氏(47)が6日夜に自宅に戻ったと、妻民江さんが7日に門倉氏のブログで明かした。

ブログによると7日に医師からうつ病と診断され、当面は治療と静養が必要な状況だという。民江さんは「家族すら失踪の理由やこれまでの経緯を聞くことが出来ない状態です。今後は暫くの間、医師の指導に従い、治療に専念したいと思います」とつづり、本人の回復を待って説明機会などを設けたい考えも示している。

中日にはこの日午後に民江さんから電話で連絡があり、中日加藤宏幸球団代表は「我々も安否を心配していた。奥さまからの報告を受け安心しています」と話した。

門倉氏は5月15日から2軍の練習を無断で休み、球団や家族と連絡を取れない状況が続き、家族が警察に捜索願を出していた。本人から手書きで15日付の退団願が郵便で届き、球団は同26日付で受理。加藤代表は「本人と連絡は取れていないが、球団としては無断で練習に出ていないことも重く受け止めた」などと説明していた。横浜市内で発見されたという一部報道もあったが、民江さんがブログ内で否定するなど情報が入り乱れていた。

門倉氏は中日、近鉄などで活躍し、横浜時代の05年には全12球団から勝利を挙げ、最多奪三振に輝いた。引退後は韓国・サムスンのコーチを経て、19年に中日2軍投手コーチに就任した。

◆門倉健(かどくら・けん)1973年(昭48)7月29日、埼玉県入間市生まれ。聖望学園-東北福祉大を経て、95年ドラフト2位で中日入団。00年に近鉄、04年に横浜、07年に巨人へ移籍。05年に最多奪三振を獲得。09年から米マイナー、韓国球界でプレーし、12年限りで現役引退。13年から韓国・三星でコーチ。19年に中日2軍投手コーチに就任。現役時は193センチ、90キロ。右投げ右打ち。