藤浪が先発再転向! 阪神矢野燿大監督(52)は19日、6月から中継ぎでフル回転した阪神藤浪晋太郎投手(27)が再び先発調整する方針を明かした。前半戦は初の開幕投手を務めた後、勝ちパターンの継投を担っていた。先発を希望している藤浪自身も後半戦でのローテ返り咲きへやる気を全開。ラウル・アルカンタラ投手(28)を中継ぎに回すなど、指揮官は「プラスアルファ」を求めて投手陣の再編を進めていく。

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開幕投手が後半戦の開幕ローテーションを狙う。藤浪が先発として、再び調整を始めることになった。矢野監督が五輪中断期間のチームの方針について聞かれ、明かした。

「まずは投手を。(藤浪)晋太郎がもう1回先発で調整したり。晋太郎もいい部分とまだ課題の部分と両方もちろんあるけど、先発をやってみて」

これを受け、先発へのこだわりを強く持ってきた藤浪は意気込みを新たにした。

「今シーズンスタートは先発で始まって、成績を残すことができず、中継ぎをやらせてもらっていましたが、先発をしたいというのは自分の希望でもあるので、精いっぱい頑張りたいと思います」

プロ9年目で初の大役を務めるも、制球に苦しむ場面が続き、4月下旬に出場選手登録を抹消。その後、セットアッパーの岩崎が2軍調整となった6月上旬に中継ぎ要員として再昇格した。13試合に登板し、1勝1敗4ホールドを挙げていた。

昨季も中継ぎ経験のある右腕は「配球面もそうですし、いろいろ勉強できることはありました」と振り返った。前半戦は先発ローテがほぼ固定され、現在は西純ら新戦力も力をつけている。激しい争いが予想されるが、強い決意は変わらない。「ローテーションをしっかり取りにいかないといけない立場なので、アピールをして勝ち抜けるように頑張りたいと思います」。再び結果を積み重ね、1枠を奪いにいく。

同時に、先発だったアルカンタラを中継ぎに回す方針となった。矢野監督は「(スピード)ガンは速いんだけど、バッターが速く思えるような感じまではいっていない。逆に短いイニングであれば、もっと思い切っていける。制球はやっぱりいいから」と説明。首位ターンを決めても積極的な投手再編を図る。

守りに入らず可能性を探るのは、優勝へ上積みが必要だと考えるから。「やっぱりまだオレらは完成されたチームじゃないから、プラスアルファっていうのは絶対に必要だから」。全員の力を最大限に引き出す形を探す。【磯綾乃】

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