西武山川穂高内野手(29)がライバルから金言を得た。出場した球宴では、オリックス吉田正尚外野手、ソフトバンク柳田悠岐外野手らと会話。「結果に対してシンプルな考え方を持っていると感じた」と、球界を代表する打者から打席に向かう考え方を聞いた。

今季前半戦を終えて、打率2割2分2厘で13本塁打。開幕直後に左太もも裏を痛めた影響で、成績は振るわなかった。リーグ中断期間は不振脱却の契機。球宴という、球界トップ選手が集まる場で、話を聞いた。なかでも、昨季に続き今季も首位打者を走る吉田正の言葉が突き刺さった。「一番聞いたのは考え方の幅。コンスタントに成績出せる秘けつを聞いた。一番印象に残ったのは『自分を許してあげるのも大事だと思いますよ』というのはすごく印象的でした」。本塁打に生きる道を見いだす山川には、目からうろこだった。

本塁打を求め打席に立ち、打てなければ、理由を探す。ときには、ナイター後に室内練習場にいくことも、清掃中の球場で1人打席に入って素振りをすることもある。「僕は完璧主義者。自分が納得いくまで練習したいタイプですけど、正尚からすると翌日のパフォーマンスが疲れて落ちるなら、切り替えて翌日迎える方がいいんではないですかと話してた。自分を許すという表現でいえば、ホームラン打った日以外は許してない。去年、今年みたいにケガして満足にプレーできないと、余計ごちゃごちゃになる。それをどこで自分を許すかは、後半戦生かせる最大のポイントだと思います」と、今までになかったマインドで後半戦に臨む。

5位に甘んじるチームにとって、山川が浮沈のカギを握る。2年連続本塁打王の破壊力が戻れば、上位浮上が見えてくる。