阪神戦を多く放送するサンテレビ(本社・神戸市)は、史上初めて東京ドームからの中継を行った。

今夏は横浜スタジアムで東京五輪の野球競技が行われたため、DeNAは東京ドームでも試合を主催。サンテレビは69年の開局から、甲子園を中心に阪神戦を3000試合以上中継している。

放送開始前のニュースでは、リポーターの橋本航介アナウンサー(34)が生中継で登場。「サンテレビ初の、東京ドームからの実況です!」と連呼し、試合前からヒートアップした。実況担当の湯浅明彦アナウンサー(46)は「この球場の放送席に入ったのは初めてです。打球がどんな見え方をするか、距離感もつかめるかどうか。やってみないと分かりませんね」とぶっつけ本番で臨んだ。

記念すべき一戦は、佐藤輝の独壇場。1回にフェンス直撃の先制タイムリーを打つと、第2、第3打席で本塁打を連発した。69年田淵幸一と並ぶ球団新人最多の22本塁打という快挙も達成され、サンテレビの歴史的な中継に花を添えた。

実況を終えた湯浅アナは「第1打席の当たりはフェンスに当たるとは思わず、少し驚きましたが、ホームランは2本ともよく見えましたよ」。同アナは、近大時代から佐藤輝の取材を続けており「私は98年入社です。その年度中の99年3月に生まれた佐藤選手には、縁を感じてきました。わが社にとって大きな節目となる試合が彼の快挙と重なり、私にとっても一生忘れられない実況となりました」と感慨深げだった。

◆ちなみに阪神も… 阪神が88年開場の東京ドームで巨人以外と1軍公式戦を戦ったのは初めて。巨人の本拠地で他球団との試合となると、62年10月18日に後楽園で東映(現日本ハム)と日本シリーズ第5戦を戦った例がある。

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