日本ハムが首位ロッテに今季12度目の完封負けを喫した。投手陣も18年までチームに所属していた“スシ・ボーイ”こと、ロッテのブランドン・レアード内野手(34)に、いずれも2死から、1本塁打を含む3安打3打点と打ち込まれた。先発左腕の加藤貴之投手(29)は6回5安打3失点で7敗目。今季6度目の3連勝は、ならなかった。

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かつて、札幌ドームを沸かせた“スシ・ボーイ”に、手痛い仕打ちを食らった。日本ハム投手陣が、18年までチームメートだったロッテのレアードに、4打数3安打3打点と打ち込まれた。16年にレアードの力を借りて日本一を経験した栗山英樹監督(60)は「優勝が懸かった時のレアードって、全然違うレアードなので。それが彼の強さで一番の特徴。だけど、そのレアードを、我々は抑えないといけない」と、うなった。

先発の加藤は、4回2死まで文句なしの完全投球。それが、中村奨に初めての安打を許して以降、おかしくなった。続くマーティンを四球で歩かせ一、二塁とすると、5番レアード、6番山口に早いカウントから連続適時打を浴びて2点を失い、6回には、追加点のソロアーチをレアードに許してしまった。

この日の対戦前までは、16試合で打率2割1分1厘に押さえ込んでいたレアードだったが、8回には3番手の宮西までも餌食となった。失点は、すべて2死から。荒木投手コーチは「対策を立ててやっている。それでやられるのは、向こうの力が上ということ」と、お手上げ状態だ。

指揮官は、今カードが始まる前から「こういう時のレアードは、野球選手として素晴らしい。集中力、狙い球の感じ、狙い球をどういう風に打つのか、とか。勝ち方を知っている選手」と、優勝争いで輝く助っ人大砲の勝負強さを警戒していた。懸念していた通りの試合で、3連勝はならず。「明日抑えられるように頑張ります」と、リベンジを誓った。【中島宙恵】

 

〇…6回の攻撃前には円陣が組まれ1死一、二塁までチャンスを広げたが、得点には結び付かなかった。結果的に4安打無得点に終わり、小笠原ヘッド兼打撃コーチは「少ないチャンスを、いかにつくれるかということ。コースきっちりに両サイド投げられると、なかなか難しい」と険しい表情だった。