“世界の王”と“ゴジラ”を超えろ! 西武、巨人、オリックスで活躍し、これまでの通算100号本塁打の最年少記録を持ってた清原和博氏(54)が、自身の記録を塗り替えたヤクルト村上宗隆内野手(21)に、力強いエールを送った。【取材・構成=湯本勝大】

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清原氏は、プロ1年目の86年に31本、2年目の87年に29本、3年目の88年に31本とアーチを重ねた。そして4年目の89年6月4日ダイエー戦で2発を放ち、21歳9カ月で100号に達した。

「僕は、入団会見で王(貞治)さんの868本を口に出したので、王さんの100、200、300という(節目)のは意識していましたね。(村上は)これから大打者へ進んでいくスタートを切ったばかり。長嶋(茂雄)さんの444本だったり、王さんの868本であったり、野村(克也)さんの657本。そういう高いところを目標にして。現時点では王さんより早いので、王さんのペースについていけるように頑張ってほしい」

100号はあくまでも通過点。球史に残る大打者のような活躍に期待を込める。清原氏から見た村上の魅力とは-。

「スイングスピード。あれだけ振れるというのはスイングが速いということ。パワーヒッターとして、絶対必要な部分。逆方向にも打てるし、球場全体を使ってどこにでもホームランを打てるのが、ものすごく大きい」

自身は巨人時代、松井秀喜と主軸を務めた。間近で見てきたからこそ、ゴジラと似たものも感じている。

「まだまだね、松井選手と比較したら、村上選手がかわいそうですけれど、松井くんに近づけるようにね。同じ背番号を背負っているわけですから、左バッターとして、自分なんかより松井くんを意識して。彼がどういうふうに世界の4番バッターに上り詰めていったか。松井くん、王さんの背中を追って、記録にも記憶にも残るすばらしい大打者になってほしい。今はコロナで会えないですが、僕はテレビで見ています」

新たな伝説の誕生へ-。村上のひと振りを、見守り続ける。

○…清原氏のYouTube公式チャンネル「清ちゃんスポーツ」では、村上の最年少100号達成を受けての動画を公開予定。ヤクルトの若き主砲について語るとともに、エールを送る。