<第92回都市対抗野球大会2次予選:三菱重工West(神戸市・高砂市)1-0パナソニック(門真市)>◇27日◇近畿第3代表決定戦◇大阪シティ信用金庫スタジアム

三菱重工Westが三度目の正直で都市対抗本戦の切符を手にした。

プロ注目左腕の森翔平投手(23=関大)が社会人で2度目の完封勝利で、近畿第3代表での都市対抗本戦へ導いた。

息詰まる投手戦にも動じることなく完璧に抑え込んだ。1回1死二塁から左前打を打たれたが、二塁走者が三塁を回りオーバーランしてタッチアウト。この回を無失点で切り抜けると本来の調子を取り戻した。「アウトを1個1個取っていこうと淡々と投げようと思った」。9回を3安打10奪三振と文句のない投球で第3代表を射止めた。「自分で決めれて良かった」と代表決定戦3度目でようやく本戦への出場を決めた。

この日は森の投球に阪神や巨人など7球団10人のスカウトが集結。広島鞘師スカウトは「今日は今年の中でも1、2を争う良いピッチングをしている。左の先発としてローテーションを争う可能性がある」と話すと、DeNA安部スカウトはスピードガンでこの日は最速150キロを計測したと言い、「左で150キロを超える投手はなかなかいない。変化球も多彩。大学でも成長して社会人でもさらに成長した。変化球もスピードボールもあるので、先発でもリリーフでもどちらでも対応してくれる投手」と高評価だった。

ドラフト前最後の公式戦登板となったが、森は「今年からプロの思いが強かった。上の舞台でやりたい。あとは祈るだけやと思います」とプロのスカウト陣を前に絶好のアピールに成功。チームも全国大会へと導いた。【林亮佑】