オリックス山本由伸投手(23)が、パ・リーグ投手部門の9月度「大樹生命月間MVP賞」を受賞した。9月は4戦4勝で、防御率は0・90。揺るぎない成績で、6月度から3連続での受賞となった。リーグでは、13年楽天田中将の5カ月連続に次ぎ、史上2人目の3カ月連続受賞だ。

山本は、本拠地の京セラドーム大阪で会見。自身の好成績を支える要因に能見投手兼任コーチとの対話や捕手・若月の工夫のリードなどを挙げ「本当にそういうサポートがあっての実力以上の数字だと思います」と感謝した。

試合前の能見コーチとの対話は、シーズンの序盤に始まった。「自然に始まったんですけど、それがすごく的確だし、すごく助かっていたので」と振り返る。発端は、結果はまずまずながら納得のいく投球ではなかったある試合後に、試合前から気になる点があったと伝えられたこと。「試合前に言ってくださいよ、と言ったら『いや、気にするかなと思って』と。気を使って言われなかったみたいで」。その会話がスタートだった。

考える余地のある助言を、さりげなくしてくれる。それで気づけたことは、多い。「ブルペンで力んでいるときは、落ち着いて、というか、力むなよ、じゃなくて、ちょっと遠回しなアドバイスをくれたりします。本当にぼくが気にしすぎないくらいの、でもしっかり気づけるくらいのアドバイスをくれて」と山本。自分をしっかり見てくれる“目”は、心強い支えになる。25年ぶりの優勝にひた走る残り試合。「とにかく勝つことを一番に。チームの一員としてしっかりやっていけたらなと思っています」。狙いをしっかりと優勝に定め、最強右腕はマウンドに立つ。【堀まどか】