日本ハムは16日、12年から指揮を執る栗山英樹監督(60)が、今シーズン限りで退任すると発表した。今季は開幕直後から最下位に沈み、今月7日に優勝の可能性が完全消滅。前日15日には3季連続の4位以下が確定した。この日、札幌ドームでの全体練習前には、選手やスタッフを集めて話をする場面があり、深々と頭を下げていた。

今季は主力が軒並み不振にあえいで、チーム打率は15日時点で12球団ワーストの2割3分、69本塁打。415得点もリーグ最少だ。守備でも、71失策はリーグ最多。今月6日には、自らの去就について「ちゃんと時期が来たら、きちんとしゃべるから」と話すにとどめていた

栗山監督は今季で就任10年目。ヤクルトで現役引退後はスポーツキャスターとして活躍していたが、12年に指導者の経験がないまま、日本ハムの監督に。特筆すべきは、エンゼルス大谷の投打二刀流育成で、常識にとらわれない発想に基づく育成ビジョンや戦術は、球界に新風を送り込んだ。

これまで、フロントと足並みをそろえて、チームを2度のリーグ制覇に導いたほか、16年には日本一にも輝いた。今年4月には「親分」の愛称で知られた大沢啓二氏の球団歴代最多勝利を更新。ただ、18年を最後にクライマックスシリーズ(CS)出場からは遠のいており、近年は成績が低迷していた。