ヤクルト広島24回戦は、降雨のため中止となった。反攻態勢にある広島は、雨天中止も追い風とする。佐々岡真司監督(54)は日程変更により、大瀬良、九里、森下の先発3本柱にすべてを託す決断をした。「あと5試合は3人で回すことになる。まずは1つずつ、目の前の勝利に目指していく」。逆転CSには1つも負けられない。必勝ローテで残り5試合に挑む。

23日からの阪神2連戦は予定通り森下、九里が先発する。さらに、この日先発予定だった床田を「明日(23日)から戦力として中(継ぎ)に入れる」と、指揮官は配置転換を指示。仮に先発が序盤で崩れても、第2先発として後半戦で安定感を見せている左腕を待機させる。

中止となったヤクルト戦の振替試合は、30日以降に入るとみられる。28日は中6日で大瀬良、29日は中5日で森下。30日以降に入る見込みのヤクルト戦は九里を投入する。負担のない登板間隔で3本柱を起用できる日程となったことは大きなプラス。目標がある3投手にとっても、プラスだろう。リーグトップ13勝の阪神青柳を追う九里(12勝)は初のタイトル獲得がかかる。9勝の大瀬良、8勝の森下はいずれも自力で2桁勝利を手にできる。

広島ナインはこの日のうちに広島に戻った。疲労が蓄積したシーズン終盤に移動試合を回避し、つかの間の休息を取れたことも追い風としたい。