連勝で神宮での胴上げを実現させる。ヤクルトは22日、優勝マジック3で迎えた広島戦が雨天中止となった。優勝争いで心身ともに疲労がたまっている中、19日から2試合連続無得点で、前日21日はミスから手痛い逆転負け。水入りで、不穏な流れを断ち切る。

恵みの雨とはなったが、本拠地優勝を決めるには連勝しかない。代替試合は、今季最終戦の29日広島戦(マツダスタジアム)以降に入る予定。現在確定しているホームゲームは、24日巨人戦だけ。最短で優勝を決めなければならない。高津臣吾監督は「しっかり点を取って、先に点を取って。優位に試合を進めていきたい」と意気込んだ。

“新鮮”力の奮起にも期待がかかる。21日に右手首に死球を受けた元山は、出場選手登録を抹消される見込み。今季97試合に出場する遊撃手のルーキーが離脱となれば大きな痛手だが、高卒2年目の長岡と吉田成が1軍に合流した。フェニックス・リーグに参加していたが、この日は神宮の室内練習場での練習に参加。2人の若い内野手たちが、ラストスパートへ向けてチームの背中を押していく。

前回リーグ優勝時と似た状況でもある。15年10月1日、優勝マジック1で迎えた阪神戦(神宮)が降雨により中止。1試合空いた翌2日、サヨナラ勝ちで歓喜に沸いた。この時期の雨は吉兆ともいえる。2位阪神が週末2試合で1敗するのが条件でもあるが、連勝で一気に6年ぶりの優勝を決める。【湯本勝大】