広島は27日、佐々岡真司監督(54)の来季続投を発表した。マツダスタジアムでの全体練習前に、鈴木清明球団本部長から続投要請され、受諾した。今季はシーズン終盤の追い上げも実らず、3年連続Bクラスとなる4位が決定。正式契約はシーズン最終戦終了後を予定し、単年契約となる見込み。就任3年目の来季は、チームの再建とともに、結果が求められる。

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セ・リーグの全順位確定から一夜明け、佐々岡監督が来季も指揮を執ることが決まった。全体練習前、鈴木球団本部長から来季の続投要請を受け、受諾。3年目のシーズンに臨むことが決まった。

佐々岡監督 モヤモヤしてましたけど、要請を受けたからには気持ちを切り替えて臨まないといけない。今季の反省を踏まえ、優勝を狙えるチームづくりをしていきたいと思います。

今季は開幕から投打の歯車がかみ合わず、スタートでつまずいた。5月にはチーム内でクラスターが発生。大きく戦力を落とした交流戦では3勝12敗3分けと大きく負け越した。助っ人外国人選手も投打ともに目立った働きができない中、チャンスを得た若手が台頭。3年目の林と小園は三遊間のレギュラーに定着し、坂倉は首位打者争いを繰り広げる。シーズン終盤には最大15ゲーム差あった巨人に一時2・5ゲーム差に迫る反撃を見せた。

結果的に3年連続Bクラスとなる4位に終わったものの、球団は外国人選手の不振やコロナ禍による影響を考慮。若手台頭やシーズン終盤の追い上げが就任3年目につながると期待する。鈴木球団本部長は「この2年間の采配の中で、反省点を生かして来年1年やってほしい」と来季を託す。

球団からは反省点や修正点の指摘もあった。守備面では優勝したヤクルトよりも115個多いリーグ最多472与四球がリーグ5位のチーム防御率(3・85)の一因となった。攻撃面はリーグトップのチーム打率2割6分2厘も、総得点はリーグ5位。昨季からの課題が解消されなかった。佐々岡監督は「一番はやはり投手陣。全体の底上げが必要だと思っています。野手で言えば、ここというところの1点。もう一度鍛え直したいと思います」と気を引き締めた。若手だけでなく、経験ある中堅ベテランもいる。来季は何より、結果が求められる。【前原淳】

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