阪神が巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージに高橋、青柳、ガンケルの順に先発させる見込みであることが30日、分かった。リーグ戦最終登板で左肘の違和感を訴えた高橋はこの日に甲子園でブルペン入りし、見守った矢野監督からGOサインが出た。巨人には今季2試合に登板し、16回無失点の左腕で先陣を切り、安定感抜群の右腕2人が続く。

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宿敵を倒す先発3人がそろった。高橋は全体練習中にブルペン入り。矢野監督も足を運び、投球を見守った。状態について聞かれた指揮官は「大丈夫、大丈夫、大丈夫」と力強く繰り返し、CS初戦の先発にGOサインを出した。

高橋は21日中日戦で左肘の違和感を訴えて完封目前の8回で降板し不安を残したが、順調に回復した様子だ。シーズン最終盤に4勝を挙げ、巨人には完封勝利を含めて2度の対戦で16イニング無失点。全体練習初日の29日には「少しでも勝つ確率を上げるピッチングをしたい。粘って、取られても最少失点で抑えられるような投球をしたい」と意気込んでいた。圧倒的な投球で先陣を切る。

第2戦には13勝の青柳が向かう。今季は先発ローテの中心としてフル回転し、初タイトルとなる最多勝、最高勝率を獲得した。巨人には今季3試合で2勝1敗、防御率2・25。さらに10月の防御率は1・23と調子は尻上がりで、絶好調。実績もついてきたプロ6年目の右腕が連勝を目指す。

第3戦までもつれれば、助っ人ガンケルがマウンドに立つ見込みだ。開幕から無傷の6連勝など、9勝3敗。昨季の2勝から成績を伸ばした。今季巨人戦の防御率は6・28ながら、直近の9月26日は6回1失点と好投して勝っている。持ち味の制球力で打線を手玉に取る。安定感抜群の先発陣から試合をつくり、下克上での日本一を狙う。

▼阪神は過去のCS計10ステージにおいて、9ステージまでも初戦の結果が進出か敗退かに直結している。初出場した07年から4度連続ファーストステージ(08年まで第1ステージ)で初戦を落とし、そのまま敗退。14年のファーストステージ初戦で広島に勝つと、以降6戦負けなしで日本シリーズへ進んだ。唯一の例外は17年ファーストステージのDeNA戦で、初戦○の後●●。阪神にとっては、巨人とのファーストステージ初戦(6日)が重要な試合になりそうだ。