ロッテ井口資仁監督(47)が12日、背番号6の後継者出現を熱望した。メジャー生活を終えてロッテに入団した09年から、17年オフに現役引退し、そのまま監督に就任。現在に至るまで「6」を付けている。その背中に今は深いこだわりがないことを明かした。

「誰か6番を取りに来てくれないかなとず~~~~っと待ってるんですけど、なかなか取りに来てくれる選手がいないんで」

珍しく声色を変えてまで「ず~~~~っと」と強調した。「いつでも変える準備はできてるんですけど『取りに来いよ』と言った選手がなかなか頑張ってこないんで」。今シーズン中に藤原恭大外野手(21)に背番号1への変更を提案していた指揮官は、6の後継者についても長らく思案してきた。

取りに来い-。そう伝えた相手が1人いるという。誰なのか。「言わなくても分かるでしょ」と笑うにとどめた。「ず~~~~っと」から推測すると、背番号13の平沢大河内野手(23)の可能性が高い。仙台育英(宮城)時代に甲子園で活躍し、遊撃レギュラー候補として15年ドラフト1位で入団したが、この2年間はケガの影響もあって1軍出場なし。来季はもう7年目。目の色を変えて秋季練習に励む姿があった。

6だけではない。福浦和也2軍ヘッド兼打撃コーチ(45)が現役時代に付けた「9」も2年間、空き番号のままで終わった。井口監督は「6番、9番が空いてますからね。もれなく取れるように、頑張ってほしいなと思っています」と若手野手たちの奮起を願う。

投手陣でも2年続けて活躍した小島和哉投手(25)が来季から「14」を背負う。「頑張れば自分の欲しい番号が取れるということ」と指揮官。35番の鈴木昭汰投手(23)に46番の岩下大輝投手(25)、さらに58番の河村説人投手(24)らも再来年以降に背中を軽くするチャンスはある。突き上げがチームを強くする。【金子真仁】