DeNA大田泰示外野手(31)が、日本ハムファンへメッセージを送った。20日、横浜市内で行われた入団会見に出席。再スタートを前に、古巣やファンへの感謝の思いを打ち明けた。日本ハムでは16年に巨人から交換トレードで移籍後、主力の1人として活躍。新たな野球人生でも「大田泰示」を貫くことを誓った。【取材・構成 田中彩友美】

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確かファイターズに入団した時の会見では「1回、ジャイアンツの大田泰示を忘れてください」だった気がします。ファイターズで5年やって、また新しいチームに入ります。今回は、またゼロからの出発ということで気持ちの面、体の面、技術的な面でも、今まで経験したいろんなものを、自分の中でしっかり整理して、また新たな気持ちでベイスターズに貢献していきたいと思っています。

ファイターズでの思い出は、ヒーローインタビューで「ファイターズ、最高!」と言ったこと。自分の中で、思い出に残っている1コマかな。ファイターズというチーム、ファンの皆さんへの感謝の思いは、当然あります。チームを離れる形は、それぞれありますけど、ファイターズでの5年間は、かけがえのない財産になりましたし、たくさんの思い出を僕に与えてくれました。

野球選手として、ファンの方に応援してもらうっていうところが一番、選手として「やりがい」になりました。いいプレーを見せたいとか、チームを勝たせて喜んでもらいたいとか、そういうのを一緒に共有したいとか、そういうところから頑張れる気持ちもたくさんある。たくさん背中を押してもらった。たくさん勇気づけてもらえて、そのおかげでいいプレーも出た。本当に少しでもいいから、僕自身がファンの方々の思い出に残ってくれたらいいかなと思っています。

日本ハムでの経験は当然、DeNAでも生かしていきたいと思っています。ファイターズで5年。ファイターズにはトレードでいった際、規定打席に立てるようになって、レギュラーと呼んでもらえるようになって、たくさん良い思いもさせてもらいました。1軍の試合に出られるようになって、たくさん悔しい思いもして、それを糧にたくさん練習して、また試合に出て…。野球選手としての喜びを、すごく味わえた5年間でした。

「ノンテンダー」となりチームを探している期間は、ファイターズで味わったものがあるからこそ、まだまだ活躍したい、まだまだ終われないと思いました。縁があってベイスターズにお世話になることになりました。また新しいチームのユニホームに袖を通して「もう1回、やらなきゃ」という風に、今は思っています。

「大田泰示」という自分のプレーは、変えるつもりはありません。ガムシャラに、泥くさく、ただ一生懸命ボールを追いかけて、打って。僕はそれだけは自信を持ってやっているので、崩さないようにブレないようにやっていきたい。本当に野球をできる間は、それだけを一生懸命やりたいなと思っています。

ヘッドスライディングもケガしないように、1本でも多くチームのためにヒットを打ちたいですし、どんな当たりでも一塁まで一生懸命走りたいと思っています。そういう姿を、引き続き見てもらえたらうれしいです。