広島森下暢仁投手(24)が新春インタビューに応じ、将来的なメジャー挑戦への思いを語った。昨夏の東京五輪では、侍ジャパンの先発の一角として金メダル獲得に貢献。プロ2年目にして球界を代表する投手となった。昨季を振り返りつつ、明大時代から抱く米国でのプレーや今季の抱負など胸中を明かした。【取材・構成=古財稜明】

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-2年目を振り返ると

森下 良くも悪くも、両方経験できたシーズンでした。ゲームをつくるところでは、5、6回以上は常に投げられたのは良かったと思います。

-昨季は24試合で8勝7敗、防御率2・98

森下 勝てる試合もありましたし、自分の勝ち負けをどうこうできる試合ばかりではないので。でも自力で勝てる試合を落としてしまっている部分もある。緊迫した試合で勝ちきれる試合をもっと増やしたいです。

-明大時代から仲の良い栗林が活躍した

森下 誰もが思うような安心感があると思う。記録をどんどん塗り替えるのはなかなかできないこと。昨年は栗林さんにつなぐ投球をしてないので、今年はしっかり抑えてつないでいけるような投球をしたいです。

-広島は森下、栗林で2年連続の新人王誕生

森下 盛大にお祝いしたいと思います(笑い)。

-3年目の目標は

森下 やっぱりタイトルは絶対どれか取りたい。一番は防御率を取りたいです。

-なぜ防御率

森下 防御率が良かったらゲームをつくれているというか、評価されると思う。防御率が良くて、勝ちがついてきた方がチームに貢献できていると強く思います。

-1年目は1・91。目指す数字は

森下 タイトル争いができるのは1点台後半から2点台前半。その辺だと思います。

-東京五輪で米国との決勝後の会見でメジャーについて「目指したい場所」と口にした

森下 大学の時もキャンプと代表で4年間で4回アメリカに行きましたし、ここでプレーできたらいいなという気持ちはありました。近くに(鈴木)誠也さんもいますし、もしそういう可能性が出てきた時はいきたいなという気持ちはあります。

-明大での経験も大きい

森下 善波(前)監督も「いつか行ってほしいな」とボソッと言われていたのを覚えているので、そういうところで考えていました。

-米国戦は5回無失点。自信につながったか

森下 もっともっとすごい選手がいると思いますし、まずは日本で結果を残さないといけない気持ちが強い。そこから周りで(メジャー挑戦を)言ってもらえるような選手になりたいです。

-鈴木誠との2年間は

森下 野球に対してストイックですし、周りに気を配れる。野球に入れば集中して、1打席1打席に向かっていく姿勢、悔しがり方とか、世界観を感じました。僕も誠也さんみたいに集中して試合に入っていけるようにやりたいです。

-主砲のメジャー挑戦について

森下 うらやましいです。メジャーでも評価される選手と2年間プレーさせてもらって、いろんな面を見させてもらえたのは大きかった。目標にしたい気持ちも強いです。めちゃくちゃかわいがってもらい、お世話になった先輩なので、頑張ってほしいなと思います。

-どういう年にしたい

森下 優勝争いした方が楽しい。それができるよう自分が活躍しないといけない。昨年いろいろ経験できたので、同じようなことをしないように、昨年できなかったことを今年できるように、チームに貢献したいです。

◆森下暢仁(もりした・まさと)1997年(平9)8月25日生まれ、大分県出身。大分商では1年夏に甲子園ベンチ入り(登板なし)。明大ではリーグ通算15勝12敗。19年ドラフト1位で広島入団。20年は10勝(3敗)を挙げ新人王を獲得。昨季は8勝7敗、防御率2・98。180センチ、77キロ。右投げ右打ち。