日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(40)が社会人野球の強豪、パナソニックのコーチに就任したことが5日、分かった。

大阪・門真市を本拠とし、同・枚方市に専用グラウンドのパナソニックベースボールスタジアムを持つパナソニックは、社会人野球の2大大会、都市対抗で準優勝1度、日本選手権で優勝2度を誇る強豪。世界の盗塁王・福本豊、加藤秀司、山口高志ら球史を彩る名選手を多数、プロに送ってきた。同社野球部の関係者と鳥谷氏に親交があり、5日付でコーチ契約を結んだ。同社のユニホームを着る形はとらないが、定期的にパナソニックベースボールスタジアムを訪れて選手たちを指導し、場合によっては試合観戦にも足を運ぶ。

昨シーズンを最後に現役を退いたあとに、鳥谷氏は「これからは野球界に恩返ししていきたい」という意欲を明かしていた。早大から阪神入りした鳥谷氏にとって、選手としては未経験だった社会人野球の発展にも尽力することに。「鉄人」とも呼ばれた心身両面でのタフネスさでNPB歴代2位の1939試合連続出場を果たし、2099安打を残した打撃技術、遊撃、三塁守備のエキスパートとしてゴールデングラブ賞を5度受賞した守備力を、アマ野球の選手に伝えていく。