広島が27日、パドレス傘下3Aエルパソを自由契約となった秋山翔吾外野手(34)の獲得を発表した。鈴木球団本部長は「人間性はみんなから聞いていたし、直接会ったときも自分の考えをきっちりと言えるなと感じた。若い選手はポジションを争うことになるけど、争って、余裕があれば野球の話もしてほしい。話をして、ちょっとしたヒントで殻を抜け出す選手もいるだろうから」と相乗効果にも期待した。

秋山は19年まで西武で通算1207試合、1405安打、116本塁打、513打点、112盗塁を記録し、19年オフに海外FA権を行使してレッズに移籍した。昨季までの2年間でメジャー通算打率2割2分4厘、0本塁打、21打点。今季開幕直前にレ軍を戦力外となった後は、5月上旬にパドレスとマイナー契約。しかし、パ軍との契約時に最終期限とした今月15日までに昇格を果たせず、日本復帰を決めていた。

広島は24日に秋山と直接交渉を行い、返答を待っていた。26日DeNA戦(横浜)後、交渉した鈴木球団本部長が球場から新横浜駅へ向かうタクシー内で「広島入団」の連絡をもらった。「カープにお世話になります」という声に、思わず「マジ?」と声が出たという。鈴木球団本部長は「覚えていない。真っ白になってしまった。どういうふうに(タクシーを)降りて、どう改札に入ったのか覚えていない。弁当買い間違えたかな」と思い出しながら思わず笑った。

背番号については本人に9番など「候補を選んでもらう」予定で、入団会見は近日中に行われる。