西武栗山巧外野手(38)が、史上12人目となる「同一球場での通算1000安打」を達成した。

残り2本で迎えた一戦に「6番DH」でスタメン出場。1回に右前打を放って王手をかけ、8回の右越え本塁打で決めた。今季は5月下旬まで打率1割台と苦しんだが復調。6月の月間打率は試合前時点で3割3分3厘と盛り返していた。26日楽天戦に続く今月5度目のマルチ安打で、節目の数字に達した。

「同一球場での通算1000安打」は、現存の本拠地球場では、横浜スタジアムで1075安打を放った石井琢朗(現DeNA野手総合コーチ)しかいない希少な記録。後楽園球場の川上哲治、長嶋茂雄、王貞治。大阪球場の野村克也、広瀬叔功、門田博光。広島市民球場の衣笠祥雄、山本浩二。ナゴヤ球場の高木守道。西宮球場の福本豊。球史に名を刻むレジェンドたちに仲間入りした。

ベルーナドームは1979年に開場。名称変更やドーム化を経ながら、幾多の勝負が繰り広げられてきた。栗山にとって、当時インボイス西武と呼ばれていたベルーナドームでの最初の1本は05年4月12日。日本ハム江尻から二塁へ内野安打を放った。そこから、愛する本拠地で「H」ランプを1000回ともしてきた。シンプルに「ライオンズが好き」と西武一筋を貫き、21年目となったプロ生活。「ミスター・ライオンズ」にもう1つ、勲章が加わった。