首位独走のヤクルトがDeNAを破り、優勝へのマジックを2つ減らし「51」とした。小沢怜史投手(24)が5回8安打3失点でプロ初先発初勝利をマーク。チームは54年8~10月の南海以来となる14カード連続の勝ち越しも決めた。

前日2日にサヨナラ勝ちでマジック点灯を決めた勢いそのまま、初回に一挙5点を先制した。先頭塩見がDeNA京山の初球を左前打とすると、2番山崎が2球目を投手内野安打とする間に三塁へ。無死一、三塁から3番山田が「小沢に先に先制点をプレゼントしたかった」と2球目を右前にはじきかえし、わずか5球で1点を先制した。4番村上は二直に倒れたが、5番青木は左前にポトリと落ちる2点適時打。なおも1死一塁から6番中村が左越えに3号2ラン。いきなりのビッグイニングで試合の流れを大きく引き寄せた。

小沢は立ち上がりから制球が定まらず、リードをもらった直後の2回に1点を返された。その後は走者を出しながらも、右サイドスローからキレのある直球を軸に粘り強い投球。勝利投手の権利がかかった5回に2点を失うが、最後は2死二塁からソトを空振り三振。大量援護にも助けられ、先発としての役割を果たすと「初先発ですごく緊張しましたが、どんどんゾーンで勝負していこうとマウンドに上がりましたが、野手の方に援護点をとってもらい、何とか5回まで投げることが出来ました」と振り返った。

終盤の7回にはドラフト2位ルーキーの丸山和郁外野手(22)にプロ1号本塁打が飛び出すなど、DeNAを圧倒した。

◆小沢怜史(こざわ・れいじ)1998年(平10)3月9日、静岡県生まれ。日大三島から15年ドラフト2位でソフトバンク入団。17年8月24日西武戦でプロ初登板。18年オフに首の故障で育成契約。20年に戦力外を受け、21年からヤクルトで育成選手としてプレー。今年6月26日に支配下契約を結び、同日巨人戦で5年ぶり1軍登板。182センチ、83キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸600万円。

▼ヤクルトが5月14、15日広島戦から14カード連続勝ち越し。現在のような同一カードの連戦が組まれるようになった52年のフランチャイズ制以降、14カード連続勝ち越しは54年8~10月南海に並ぶタイ記録。フランチャイズ制以前では、51年7~8月巨人が毎試合違う相手と対戦して15連勝した「15カード連続勝ち越し」がある。

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