新野球協約スタートに伴い、来年1月1日から組織改革が本格化する。その中で一番の変化は、コミッショナー権限が強化されることによりセ、パ両会長職が消滅することだろう。

 これまでの実行委員会では議長をセ、パ両会長が毎年交互に務めていたが、来年からはコミッショナーが取り仕切る。現行の協約では、コミッショナーが議題の提案や意見を述べることはできたが、表決には加われないなどオブザーバー的な立場だった。だが、今後は直接運営に携わるため、意見を反映させる機会は増えるはずだ。

 また、両リーグともに審判部と記録部が設置されていたが、3局統合により1つとなる。ただし、当面はセ、パ各担当として現状を維持することになった。

 3局統合により効率化、経費の節減などの効果が期待される。その一方で「リーグの独自性が失われる」と危惧(きぐ)する声も依然として存在する。賛否はあるが、2004年に球界再編を経験したことで、今回は「チェンジ」を選択した。