プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)は16日、1軍公式戦で使用されている統一球が規定より飛びやすくなっている問題を受け、東京都北区の日本車両検査協会(車両検)に委託しているボールの反発係数の測定方法を公開した。

 検査は各球場から12球ずつ抽出した球を、特注のピッチングマシンから秒速30~70メートルまでの6段階に分けて発射。1球ずつ約2メートル先の鉄板に当たる際の球速と跳ね返った速度をセンサーで測定する。

 0・4034~0・4234と規定されている統一球の反発係数は、秒速75メートルで発射して跳ね返った際の数値が基準となっているが、機械では秒速70メートル以上の球速を出せないためにコンピューターで計算して数値を出す。車両検東京検査所の小野田元裕所長(59)は「われわれとしてはそのままNPBに報告している。検査結果の扱いはNPBに一任している」と説明した。

 NPBはミズノが在庫約2300ダースの中から自社検査で基準に適合すると判断した球を17日に車両検で検査する。

 車両検はプロ野球のヘルメットの検査を行った実績があり、1981年からボールの反発係数の測定を委託されている。