日本プロ野球選手会は18日、1軍公式戦で使用されている統一球に関し、反発係数の上下限を定めた現行規定を撤廃して目標値に改める変更を求めることを決めた。東京都内で行われた臨時大会で決議した。

 日本野球機構(NPB)と12球団は受け入れる方針で、来季から適用される見込み。

 記者会見した嶋基宏選手会長(楽天)は「(上下限の)真ん中に一定の基準を設けて大きく外れていなければOK。今後はボールの問題もなくなると思う」と語った。熊崎勝彦コミッショナーはオールスター戦が行われた西武ドームで取材に応じ「各球団の意見を聞きながら前向きに検討したい。ただ、ボールの品質管理はきちっとやっていかないといけない」と話した。

 統一球は昨年6月に飛びやすく変更しながら公表されていなかった事実が明らかになり、当時の加藤良三コミッショナーが引責辞任する騒動に発展した。さらに今季の開幕直後の検査では平均が規定の上限を上回っていることが判明。選手会は5月のNPBとの意見交換で、規定の許容幅(0・4034~0・4234)が狭いことが混乱を招く一因と指摘し、柔軟に運用することを提案していた。