<オープン戦:日本ハム1-2巨人>◇9日◇札幌ドーム

 ボークも計算ずく。先発した日本ハム武田勝投手(29)が、6回5安打1失点と順調な仕上がりをアピールした。2回2死一塁でのけん制球がボークを宣告されたが「しっかり取られたのは収穫」と涼しい顔。今季の本拠地初マウンドは余裕たっぷりだった。

 キャンプ中は試行錯誤の末、社会人時代の投球フォームに変更。同時に「けん制のレパートリーも増えた」と言う。前回登板の2日中日戦(北谷)ではボークを取られなかったが「ひざの使い方が2段になっている。わざと同じように投げたけど取られることがあることが分かった」。

 1失点した4回は「不用意な球を打たれるケースが多かった」と振り返ったが、試合はつくった。味方の援護なく黒星は付いたが、オープン戦2試合11イニングで1失点と安定感は抜群だ。梨田監督は「球の上ずりもあれくらいならOK。開幕に向け?

 十分だと思う」と話し、信頼度も上がっている。

 この日、球団は札幌ドーム内の設定温度を通常の22度から20度にするなど、地球温暖化防止に貢献するイベントを実施。武田勝も6回69球と球数を最小限に抑えた投球を披露し「今日は省エネの日なんで」と口も滑らかだった。【村上秀明】