<広島2-4阪神>◇2日◇広島

 通算2000本安打達成を間近に控える阪神金本が、2度の敬遠策に遭いながらも、つなぎ役に徹し阪神史上3度目となる開幕5連勝を呼び込んだ。

 3回、新井の死球の後には、弟分の代わりに…とばかりに右前打。2000本まで残り5本とした。だが、その後の2度のチャンスでは立て続けに勝負を避けられ敬遠。「(勝負したい)気持ちはあるけど。あれはしょうがない。あっちの作戦やから」と、鉄人は冷静だ。3日に40歳の誕生日を迎える。大記録達成は目前。4日からの巨人戦(東京ドーム)が濃厚だ。

 試合を決めたのは「新6番鳥谷」だ。1点を先制された2回表、先頭今岡の中前打の後に、広島宮崎の真ん中高めの速球をフルスイングし、右翼ポールを巻くように外野スタンド中段にまで運んだ。

 「ホームランはともかく、とにかく引っ張って走者を進めることを考えていた。そこに速球がきたから打った。たまたまホームランになったけど、そんなに意識はしていないので」。今季1号は逆転2ランとなった。

 開幕からいきなり大波に乗っている。この日は今季初の3安打猛打賞の固め打ち。これで開幕5戦すべてに安打し、合計9安打。好発進した新井、金本の主軸、「赤平」の1、2番コンビをもしのいでチーム最多安打をマークしている。「後ろにつなごうという意識は打順に関係ないですからね。シーズンは長いので、この好調を維持していきたい」と話した。

 打線が機能し、先発投手も踏ん張っての開幕5連勝。岡田監督は「久しぶりに先制されたけど、すぐに追い越したのは大きいよな」と上機嫌だった。