<中日6-3ヤクルト>◇5日◇ナゴヤドーム

 フルスイング男の中日中村紀がプロ初の1試合2犠打を記録した。2点を追うヤクルト戦2回無死一、二塁で投前に転がし、1つ目に成功。森野、谷繁の連続タイムリーを生んだ。8回にも無死一塁で投前バントに成功。いずれもサインで、プロ16年目で通算犠打は16となった。「あれで流れが変わるからね。緊張するよね。まあ、勝ちゃあいいんですよ」と話した。

 落合監督はこの日自宅を出る際に、貧打対策として中村紀のバントをイメージしていたという。「野球、やらないとな。ベンチが動かないと。全体の流れを見てな。(走者を進めて)内野ゴロで1点取っておけば何とか追っかけられるでしょう。カッコいい野球は合わない。このチームにそれを求めたらダメなんだ」。豪快な一発と勝負強さが持ち味の中村紀だが、落合野球ではときに脇役のコマになる。