<ヤクルト2-4中日>◇27日◇神宮
日曜日はお任せ!
中日吉見一起投手(23)が4月4度のサンデー登板に全勝した。この日はヤクルト相手に粘りを発揮。4回川島慶に1号ソロを浴びるなど2点を失ったが、8回3安打2失点でハーラートップタイの4勝目をマーク。月刊MVPに名乗りを挙げた。打ってはスクイズでプロ初打点もマークした。打線は森野が7号2ラン、荒木が2号ソロで援護。3連戦の勝ち越しを決めた。
吉見は、球場から迎えのバスに向かう帰りの通路で自分の防御率0・79を聞いて笑った。「(数字が)上がりましたねえ」。セ・リーグ唯一の0点台だが、試合前は0・35だった。この日、8回3安打2失点の好投でも倍以上に跳ね上がった数字が、吉見の安定感を物語った。
立ち上がりから快調だった。最速146キロの直球と得意のスライダーを軸に封じた。3回まで5三振を奪うパーフェクト投球。4回に川島慶にソロ、7回に宮本に適時打二塁打を浴びたが、リードは守り続けた。「先頭打者を抑えることを心がけた。狙っているところに投げられた」。制球も安定して、8回をちょうど100球で投げ終えた。
打席でも大きな仕事をした。2-1の6回1死一、三塁で、一塁線に送りバント。三塁走者森野の好走塁もあって、結果的にスクイズの格好となり、プロ初打点を記録。リードを2点に広げた。「自分の投球にとっても大きかったと思う」。ひまをみつけては「バント世界一」の川相コーチの特訓を受けた成果を喜んだ。
これで4月は4連勝。中6日で日曜日の登板ごとに白星を重ねた。過去3試合はデーゲームだったため「夜更かしはしないようにしている」と登板前日は午後10時に就寝していた。この日は初のナイターだったが、ゲンを担いで同じリズムを守って結果を出した。プロ初完封した6日ヤクルト戦ではお祝いの電話が殺到した。しかし最近では「あんまり連絡とかこないんですよ」と苦笑いするほど、活躍が当たり前になった。
落合監督は「今、ウチで一番安定しているピッチャーだ」と吉見をほめた。昨年は勝負どころでの失投が多く、ファームの首脳陣から「ポカ男(お)」というありがたくない呼び名をもらったが、それも過去の話だ。4勝は阪神下柳、ヤクルト石川と並ぶハーラートップタイ。2人の次回登板の結果次第で初の月間MVPの可能性もある。輝き始めた23歳の右腕は「先のことは見ずに、チームのために頑張りたい」と1戦必勝を誓った。【益田一弘】



